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導入
最近ふと手に取ったこの一冊は、タイトル通り「乗っ取り」に特化した短編集だ。五つの物語がそれぞれ異なるシチュエーションで女の子の身体や心を乗っ取る様子を描き、読んでいるとつい自分もその世界に引き込まれてしまう。
作品概要
1. 寄生生物による乗っ取り被害
寄生生物がじっくりと身体に侵入し、肉体と精神を少しずつ支配していく過程が丁寧に描かれる。姉妹が巻き込まれ、姉が妹を傷つけることを厭わない連鎖乗っ取りが恐ろしさと同時に悲哀を呼ぶ。
2. 「物件」への「入居」
彷徨える亡霊が新しい住居を斡旋し、そこに住む少女の身体に「入居」する。乗っ取られた後は変態霊に翻弄され、パンツの匂いを嗅いだり露出オナニーしたりと、日常が狂っていく様が赤裸々に描かれる。
3. 乗っ取った少女の身体で人生を謳歌
身体から魂が抜けた男が偶然出会った少女の中に入り、彼女として生きることを決意する。勝手に小遣いで買った服でファッションを楽しむ姿など、乗っ取り後の新たな人生がコミカルかつ切なく描かれる。
4. (残りの二作品は同様にバリエーション豊かな乗っ取りシーンを提供)
残りの二つは、異種の乗っ取り手段と心理描写に焦点を当て、読者を飽きさせない展開を見せる。どの話も乗っ取られた後の葛藤や快楽が丁寧に追われている。
魅力と感想
まず挙げられるのは、乗っ取りというテーマに対する執念のような描写力だ。身体の侵食から精神の支配まで、細部までこだわっているため読んでいるとゾクゾクする。また、心理描写が非常に丁寧で、乗っ取られる側の恐怖と乗っ取る側の歪んだ欲求が交錯する様が見事に表現されている。
中毒性については、各話が短いながらもインパクトが強く、次の話へとすぐに手が伸びてしまう。絵については、線がシャドウとハイライトを効果的に使い、キャラクターの表情や身体の変化がリアルに伝わってくる。
自虐ネタを入れるとすれば、私みたいなアラフォーおっさんでも、この本を手に取るとつい「自分も乗っ取られたい?」なんて思ってしまうほど、没入感が高いということだ。もちろん実際にはそんなことは考えず、純粋に物語の世界を楽しむべきだろう。
総合的に見て、乗っ取り好きにはたまらない一冊であり、初心者でも十分に楽しめる内容だ。評価は生々しさ7、心理描写8、中毒性9、絵の9とし、全体として非常におすすめできる。