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童貞男子の逆転劇が始まる
かつて自分もそうだったように、女性関係ってほんとに残酷ですよね。もてない男子はいつだって華々しいモテキ男を横目で見て、心の中で「この野郎……」と毒づきながら日々を過ごしているわけです。そんな四十路手前のおっさんである僕が今回手に取ったのは、そんな負け犬男子が突然、学園のトップに君臨してしまうという、なんとも背徳感マシマシの一本。童貞だった頃の自分に「いつかお前も報われる日が来るぞ」と言ってやりたい衝動にかられながら、早速レビューしていきたいと思います。
政府認定「少子化対策校」という狂気の舞台
本作の舞台は、ある日突然、政府から「少子化対策校」に認定されてしまった高校が舞台です。認定条件はひとつ、「学内の女子生徒と積極的に性行為を行うこと」。そして政府が生徒代表として選んだのは、クラスでも全く目立たない、童貞で欲求不満の猿山健一。猿山はクラスの人気者である親友・結城リトを横目で見て嫉妬に狂うような地味な男子だったのに、なぜかこの大役を任されてしまいます。
猿山に与えられるのは、校内随一の美少女たち——清楚なお嬢様・西連寺春菜、ちょっと勝気な古手川唯、そしてミステリアスな転入生ララ・サタリン・デビルーク。そんな三人を独占できる権利を得た猿山が、これまで鬱屈していた欲望を爆発させていくという展開です。本編200ページの長編で、エロシーンは全体の70%以上という、ボリュームもエロもガッツリ盛り込まれた作品となっています。
ストーリーとエロの完璧なバランス
この作品が他のエロ漫画と一線を画しているのは、なんといってもストーリー展開の良さです。ただエロいだけなら星三つで終わっちゃうんですが、本作はじっくりと人間関係や心理描写が丁寧に描かれていて、猿山がなぜこの大役を任されたのか、政府の思惑は何なのかといった謎要素もしっかりと散りばめられています。
特に驚いたのは、各ヒロインごとにしっかりしたシナリオが用意されているところ。西連寺春菜との最初はどこかぎこちない関係から始まり、古手川唯との関係は喧嘩腰から始まって徐々にデレてくるという、王道ながらも外さない展開。そしてララは他の二人とはまた違う、独特な存在感で物語にアクセントを加えてくれます。一人ひとりにちゃんと「抜きどころ」があるので、読み進めても全く飽きがきません。原作を知らなくても問題なく楽しめるように作られているのも、嬉しい配慮だと感じました。
四十路男性の複雑な胸の内
読み終えて最初に感じたのは、「うらやましい……いや、うらやましいを通り越して恐ろしい」という複雑な感情でした(笑)。猿山のように報われない日々を送っていた男が、突然目の前に色とりどりの美女が揃えられるという展開は、エロ漫画特有の誇張された設定ながらも、男のロマンとして心底突き刺さるものがあります。
特に印象に残っているのは、猿山が普段いかに鬱屈していたか、そしてその鬱屈が解放されたときにどうなるかという、男の業の深さをリアルに描いているところ。僕自身、二十代の頃はモテる友達を横目で見ながら悶々とした日々を過ごしていたので、猿山の気持ちは痛いほどわかります。そんな男の欲望が爆発する瞬間が、これでもかと描かれている本作は、童貞だった頃の自分へのご褒美としても、今の自分の欲求不満解消としても(笑)、最高のエンタメだと感じました。
欲を言えば、もう少し心理描写に重きを置いてほしかった気もしますが、200ページという長編でこれだけの物語とエロを詰め込んでいるのは正直すごいの一言。エロ漫画を読み慣れている人も、そうでない人も、童貞だった頃を思い出してニヤニヤしたい人も、がっつり抜きたい人も、幅広い層にオススメできる良作です。